陸奥国三戸郡
三戸 さんのへ
 
2023年10月5日 訪問

▶DATA まちの概観

 三戸は、青森県東部、三戸郡の内陸部に位置するまちです。街道に沿った細長い市街地が、馬淵川へ合流する直前の熊原川両岸河岸段丘に展開されています。現在の市街地は、天正18(1590)年に三戸城を居城として定めた南部信直が建設した城下町に端を発します。丘陵上に築かれた三戸城の南に武家屋敷が配置され(在府小路町)、西に同心町が置かれました。町屋は奥州街道沿いに配置され、南から八日町、二日町、熊原川を渡り六日町、川守田町、久慈町が割られました。完成した城下町ですが、南部氏の支配領域の南方拡大につれて城下町を領内中央部へ移転する必要が生じ、慶長4(1599)年には盛岡城が完成したことで寛永10(1633)年には居城の役割を解かれます。その後元和年間(1615~24)より城代が置かれ、貞享年間(1684~88)になると城代が廃され、三戸代官の支配に替わります。これ以後、城下町だった三戸は、代官所が所在する盛岡藩領の在町として存続することになりました。1889(明治22)年には町村制下の三戸郡三戸町として、当初から町制を敷いています。

▶三戸駅周辺

三戸駅  

1.三戸駅

降り立ったのは南部町大字大向。三戸町スタートでないのは、三戸駅は三戸町内にないから。


三戸駅前  

2.三戸駅前

素朴な駅前通り。


三戸駅前  

3.三戸駅前

旧国道に出る。いかにもな街灯が佇む街角。


住谷橋  

4.住谷橋

馬淵川を渡る橋長68.2mの下路アーチ橋。現橋は1962(昭和37)年に完成したもので、1978(昭和53)年の三戸バイパス開通まで国道4号上のだいじな橋だった。それ以前は木橋で、流失を繰り返していたという。カントリーサインが見えるように、この橋を渡ると三戸町に入る。


▶元木平・久慈町・川守田町・六日町

元木平  

1.元木平

引き続き奥州街道(旧4号)を町へ向かう。熊原川北岸は大字川守田に属する。住谷橋を渡ったこのあたりはいわゆる元木平。この辺に顕著な「タイ」かと思いきや、普通に「もときたいら」と読む。


元木平  

2.元木平

久慈町直前のカーブから北向き。


久慈町  

3.久慈町

近世以来の三戸の町場の中に入る。街道北口最初の町は久慈町。地名はその通り、久慈の商人が住み着いて商売を始めたことによる。


川守田町  

4.川守田町

川守田町に入る。三戸城下時代は川守田村から分離されたが、居城が盛岡に移って以降は川守田村の一部として把握されることもあったようだ。


六日町  

5.六日町

熊原川を渡る前の最後の町。道筋はまたもやかくっと折れる。


六日町  

6.六日町

六日町の折れを抜けると視界が開け、いよいよ三戸の核心部に迫る。


黄金橋  

7.黄金橋

熊原川を渡る黄金橋(きがねばし)。いわれのある古い橋で、遡ること700年近く、南部12代当主・南部政行の詠んだ歌が後村上天皇に賞賛され、褒美に京都加茂川の橋の擬宝珠を模することを許されたという。現橋は2017(平成29)年に架け替えられたもの。


▶二日町・在府小路町・八日町・同心町

二日町  

1.二日町

黄金橋を渡り二日町。看板が多く、にぎやかになってくる。


二日町  

2.二日町

関根橋東から北向き。


二日町  

3.二日町

関根橋袂にある「ねこ」の石像。ここ三戸は、絵本シリーズ『11ぴきのねこ』作者の馬場のぼるの出身地。その縁から、まちの至る所にねこがいる。


二日町  

4.二日町

関根橋Sカーブの南。視界がにぎやかになってきて、街中を実感する。


二日町  

5.二日町

ねこがたくさん。


在府小路町  

6.在府小路町

二日町の東裏通り。三戸城下建設当初は武家屋敷地として成立した。代官所をはじめ、蔵役所、野馬役所などが置かれた。戦後まで町立病院や電報電話局、合同庁舎、消防署などが立地する官庁街であったが、郊外移転が進み、現在も残るのは町役場とNTTぐらい。


三戸町役場  

7.三戸町役場

1996(平成8)年に完成した庁舎。


ねこ  

8.NUKKO

ここにもしっかりいらっしゃる。


二日町  

9.二日町

二日町南端の交差点から八日町方面を向く。街道はここでまた折れる。


八日町  

10.八日町

東西に延びる八日町。郵便局とユニバースがある。


八日町  

11.八日町

町役場方面を振り返って。存在感を放つ初秋の名久井岳。


ユニバース三戸八日町店  

12.ユニバース三戸八日町店

街中では唯一のスーパー。2003(平成15)年開業で、その前は東北SMダイエーの「三戸ダイエー」が立地していた。


同心町  

13.同心町

町場の西端。当初はその名の通り同心が張り付けられたが、のちに商家が建ち並ぶようなった。


▶城山公園(三戸城跡)

城山公園  

1.三戸城址入口(c)

城跡の丘陵地は公園になっている。役場近くの小路から入ると、青々と茂る木々のなかに、城跡への道が見つかる。


糠部神社  

2.糠部神社

城跡に鎮座する糠部神社。「糠部」とはこの地方を語るうえで重要な地名で、分割前の北・三戸・二戸・九戸郡にあたる広大な郡名。明治の初めごろ、三戸の旧南部藩士が中心となって創建された。藩祖とされる南部光行公を祭っている。


糠部神社  

3.糠部神社

社殿。


綱門  

4.綱門

三戸城の大手口にあたる門。現在のこの門は、1989(平成元)年にかの「ふるさと創生事業」で復元されたもの。


綱門  

5.三戸城温故館

いかにもな建物であるが、中身は歴史資料館で、1967(昭和42)年に町が建てたもの。三戸城跡は2022(令和4)年に国の史跡として指定されたのだが、その時「史実に基づかない建物」であるとして文化庁から怒られが発生してしまい、将来的な撤去を求められている。どうなるのだろう。

 
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